『鳥』を観てカラスに挨拶を
カラスを見かけると挨拶をするようにしてる。
友だちには、カラスが好きなんだ!と言っているし、
そのたびに、何それキモいね!と言われる。
でも好きだからってのは半分ウソ。
カァていう鳴き方とかチョンチョンした歩き方とかかわいいし、
小学生の頃に教科書で読んだ、クルミを車に割らせる話しは賢くていい。
森に帰っていく姿なんかは郷愁漂っていて素敵だ。
でも恐怖もある。
河原で群れになってカァカァカァカァーーーと言い合ってるのを見ると、
ああ、これにいま襲われたら…とても敵わない…と恐ろしくなる。
そんな想像だに恐ろしいことが一つの港町で起こるのが、映画『鳥』(ヒッチコック)だ。
カモメ、カラス、その他よくわからない鳥がひたすらに人間を突き回す話し。
流血させ混乱させ殺す。
しかも襲った理由は不明。
なんと恐ろしい。
この映画は根源的な恐怖を思い起こさせる。
いつ何時、鳥が襲うかも、テロが起こるかもわからない。
いまの生活は常に危ういバランスの上に成り立っている。
そんな現実を突き付けられるようだった。
きょうも、仲良く共存できていることに感謝して
カラスに挨拶をしよう。