映画『怒り』では、感動も泣くこともできない
昔は石川遼と言われた。
彼がメディアに登場しなくなると、今度は森山未來と言われるようになった。あるいは柄本祐の時もある。
似ている芸能人だ。
単に、目が細いってことだろうけど。
先日の初対面ばかりの会では、満場一致で森山未來となった。
自分で自分が似ているとは思わないが、
世界とはその人の見えているものが全てであり正義である。
自分が鏡で見る自分と他人が見る自分は違うし、
ん、というかそもそも、最近は森山未來にしろ、柄本祐にしろ、見る機会がないな。
そんなことを考えながら検索すると、割りに直近で映画に出ていた。
情報番組を見なければネットサーフィンもしないから情報が入ってこない。
紹介文をみたら、これはいい。と即決。観てみた。
展開は、丁寧で明確。
サスペンス的な挑戦要素もありつつ、視聴者を意識して伏線の回収も怠らない。
内容は、非常にシリアスで重い。
殺された人間も、愛するひとを疑心暗鬼になることも、発狂する変人も、どれももはや他人事ではない。
いまはここに出てくる全てのひとの気持ちがわかるような気がする。
演技は、うまい。ただし、広瀬すずは除く。最後に全てぶち壊してくる。
コメディでもサスペンスドラマでも、真摯に感じるものは全く笑えないし泣けない。感情移入も出来ない。
ただただシリアスに響く。そしていつの間にか魅せられる。
そんな映画。