キャパンのネゴト

うまく働けない欠陥労働者が日々考えることと目指すもの

じっと、自分の中から何かが湧き出るのを、待つ

村上春樹の新作である『騎士団長殺し』がおもしろい。

 

これまでのどちらかというとファンタジックな小説に比べて、地に足付いた、リアリスティックな下地がある。主人公もその周りにいる人物も、わりに現実的な思考をする傾向が強く、たしかに相変わらずどうしようもない謎や解釈が多岐に分かれそうなメタファーはあるものの、ほっぽり出される感覚が比較的少なくなっている。そしてそれでいて、やはり健在の独特な表現方法はどこか惹かれるし、またしても主人公の像や暮らしは好みだ。珍しく冷静に読めるのは、慣れたからなのか展開が丁寧だからなのか。とにかく小説として優秀。

 

 

最近は早く家に帰ってとっとと料理、食事、片付け、その他ジムに行くならそれを洗濯するならそれをやり終えて、いかに読書の時間を長く取るか、怠惰とせめぎ合いをしている。

 

騎士団長殺し』の他にも、図書館で借りてきた『覇王の番人』、ウイスキーの本、目に付いた誰かのエッセイ、父親からもらった『毛利元就』、借りものの『村上海賊の娘』が積読されている。

 

そんなわけでひととも会わず、ブログもLINEも移動時間のみ。いまはただ、静かで読書に適した場所と時と、それに飽いた時の話し相手だけを求める。

 

 

 

そんな、気分。

 

こんなときは、とにかくインプット。

下手なことは、しない。

じっと、自分の中から何かが湧き出るのを、待つ。

それは作文意欲かも知れないし、旅行かも、なにか行動を起こす力かもしれない。

 

人生にはいろんな気分の時があってその時々に沿った生活ができたらいい。

いまは、平日の8時間以上は仕事、土日は休んでもいいよ。という制限のもとでの仮初の自由でしかない。

 

 

きょうは、近所の江戸川の花火大会で花火を見るよりも群馬県桐生市の八木節祭りでを踊りたい気分だった。

 


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